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今からほんの少し昔、「昭和」と呼ばれた時代のことだ。
この国は見かけはとても豊かだった。
大人たちはさらに豊かな明日を目指して働き、
子供だった僕は、やがて訪れる21世紀の未来のことを考えた。
新幹線よりも速く走る乗り物、
街を埋め尽くすビル、
宇宙旅行だって夢じゃない……
あの頃の僕には、未来は銀色に輝く理想郷だった。
あれから何十年かの時が巡り、
あの頃の僕が待ちわびた21世紀になった。
そして今、大人になった僕の目の前に広がっているのは
かつて憧れた未来都市ではなく、廃色の風景だった。
山奥で、湖で、海で、街の片隅で、静かに朽ち果てていく夢のカケラ
こんなはずじゃなかった……
コンナハズジャナカッタ……
廃墟から放たれる廃色の妖しい光に導かれ、
僕は旅に出ることにした。
失われた時を探す旅に……。
各種メディアでも頻繁に取り上げられ、根強い人気を誇る「廃墟」。
多くの廃墟フリークに惜しまれながら、既に取り壊されたホテル小曲園などを始め、
関東甲信越の「物件」を、美しいハイビジョン映像で撮影。
ジャケット撮影には廃墟写真家として三五繭夢氏を起用。
スペシャル特典として、取り壊し後のホテル小曲園グリル跡地などの、三五繭夢氏によるスライドショーを収録。